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スペースシャトル「コロンビア号」の事故、韓国地下鉄の火災など大事故がつづきました。そのたびに当事者の責任がきびしく問われます。スペースシャトルでは打ち上げ時に剥がれた断熱材(1.2kg)が翼に衝突したのに、危険をもたらすものでないと判断したNASAの責任が問われています。NASA内部でも事故より前に左翼・車輪の損傷の恐れが指摘され、緊急脱出の準備をするかどうかで激論が交わされた末、「仮定の話だ。無事な帰還を期待しよう」で終わったそうです[1]。 死者200人を超える惨事となった韓国では、地下鉄公社のずさんな対応が事故を拡大させた「人災」として、運転士、運転指令室、機械設備室の職員が逮捕されました。「運転士がドアの開閉に必要なカギを抜いて避難して、乗客が閉じ込められた」「指令室の3人は監視カメラが猛煙の映像をとらえているのに見逃した」「機械設備室では火災発生の警報が鳴ったにもかかわらす誤作動と思って無視した(職員は、警報機はいつも誤作動ばかりで、この日も無視した、と供述)」[2]。地下鉄の車両、駅舎の設計にも問題があったと指摘されています。車両に燃えやすい材料が使われていた、火災時の煙の流れが煙突効果で1ヶ所に集中する駅舎の構造、など。 確かに対応はお粗末であり、設計にも問題があるようです。その一方、こんな危険は日本にもいたるところにあるのではないか。また、自分が放火の現場にいたらマスコミのいうように的確な判断と行動ができただろうか、と考えてしまいます。そして、ジャンボも新幹線も銀行システムも日々ほとんど事故なしに運用されているのは奇跡に近いことだと感心し、運用する人、裏方で整備にあたる人のご苦労に感謝したい気持ちになります。韓国の事故で火災発生の直後に駆けつけたベテラン消防隊員が「牛乳びん1本の油とたった1個のライターでこんな惨事が起こりうるのか。対応に不備はなかったか」とつぶやくのは分かります[1]。しかしそれをすぐ「人災の疑い」と報ずるマスコミの姿勢にいつもながら違和感をおぼえるのです。当事者に責任があることは当然ながら、マスコミ報道には現場、末端の人たちの日々の仕事、苦労に対する理解、共感がうすい。 日本のロケット開発も散々たたかれました。責任者であった五代さんはいっています。「H-Uの初号機打ち上げのとき。発射台から機体をはなす作業をしているときに、ある技術者が、エアコンのダクトからごくわずかなカゲロウがたっているのを、10メートル以上も離れた場所から見つけたのです。それですぐに整備作業をやり直してダクトを交換し、その後ロケットは打ち上げに成功しました。あとで調査したところ、交換前のダクトにピンホールが見つかりました。海の近くですから、どうも腐食があったようです。問題は、打ち上げが成功した直後のことです。あるメディアがこれを「作業ミス」だと報道したのです。打ち上げ成功よりそちらのほうの扱いが大きくなった。私はカゲロウを見つけた技術者に、非公式に表彰状を渡して、お礼をいいました。そっとほめ、静かにお礼をいわなければならなかった。これが日米の差、怒りよりも悲しくなりました。」[3] コロンビアの事故のシーケンスは壮絶です(時刻は日本時間、数字はおおよそ)。
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